泉南市立信達中学校
土江先生
泉南市立信達中学校
川西先生
毎週木曜の朝は「navima Day」――生徒主体で“続く仕組み”へ
信達中学校では、毎週木曜日の朝の時間(朝礼の10分程度)を活用し、全学年でnavimaに取り組む「navima Day」を実施しています。短い時間でも“毎週必ず触れる”ことで、 学習の習慣化をねらっています。

特徴的なのは、この取り組みが生徒主体で定着している点です。校内放送で実施を呼びかけたり、看板やホワイトボード掲示を用意したりと、運営そのものを生徒たちが工夫して回しています。先生方からは「大人が細かく指示するというより、子どもたちが自分たちで進めている」というお話もあり、“やらされ感”が出にくい仕組みになっています。


朝学習の場面では、先生は学習履歴を細かく記録して管理するのではなく、画面上の進捗を見て「つまずいていそうなポイント」や「伸びてきた変化」をつかみ、授業での声かけやフォローにつなげています。朝は“集中して一人で取り組む時間”、授業は“質問しながら理解を深める時間”と、場面を分けることが、学びのリズムづくりにも寄与しているようです。
定期テストでnavimaの問題を出題――「やる理由」を学習の入口にする
もう一つの大きな取り組みが、定期テストの出題範囲に必ずnavimaの問題を入れることです。先生方は、単なる“課題”としてではなく、子どもたちが「自分にとって有用だ」と感じられる形でnavimaに向き合えるように工夫していました。
特に数学科では、学期を通して計算領域を軸に定期テストの中に毎回4~6問程度を組み込むようにしています。点数につながる経験を通して「やった分だけ力になる」感覚を持たせ、学習への抵抗感を下げていくねらいです。
実際、最初は正負の計算などでつまずいていた生徒が、積み重ねの中で「これは方程式のパターンだ」と学びを言語化できるようになった例もありました。学習の結果が見え始めると、生徒側から「ここはできるからテストに入れてほしい」と前向きな声が出てくるなど、学習が“自分ごと化”していく手応えもあったそうです。
そしてこの「定期テストにnavimaの問題を入れる」という取り組みが、前段の「navima Day」の自走にもつながります。“テストに出る”という動機づけで取り組みが広がり、生徒たちが主体的に朝学習の仕組み(navima Day)を作っていったことは、主体的な学びの象徴のようにも感じました。
授業冒頭5分で小学校内容を復習――年間計画×学力分析で“つまずき”に先回りした計画
数学科では、特に1年生を中心に、授業の開始5分間を使って1ドリルずつnavimaに取り組み、小学校算数の復習を行っています。この取組はあらかじめ教員が年間計画を考え、苦手分野・つまずきポイントを分析した上で進めています。
計画段階で、つまずきやすいポイントをあらかじめ想定し、板書や対話で“先回り”して見せる工夫をします。苦手な生徒が「分からない」と言い出せない状況も踏まえ、みんなの前で一緒に確認しながら進めたり、プリント側でも同じパターン問題を用意して補ったりと、複線的にフォローしています。
また、「つまずきばかりだと嫌になる」という観点から、あえて“できる問題”も挟んで成功体験を作り、授業スタートの推進力を高める設計も功を奏しています。結果として、勉強が苦手だった生徒も「5問中3問はいけたけど、最後のここで間違えてしまった」というように、自分の状態を言葉にして伝えられるようになり、 自己調整能力が育ってきている様子もうかがえました。

取り組みを支える運用のコツ
信達中学校の事例から見えてくるのは、navimaを「毎日たくさんやらせる」方向ではなく、負担にならない量を継続し、学校の中に自然に組み込むという考え方です。
さらに、デジタル教材であることで、「書くこと」の負荷が下がり、間違えても最後は正解にたどり着けるため、支援学級でも取り組みやすいという声もあり、学習の入口を広げるツールとしての可能性も感じられました。

信達中学校HP:ICTを活用した授業づくり
※掲載されている学校名や肩書等につきましては取材当時のものです。